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めまいが起こったら、何科を受診する?

耳鼻咽喉科

越智 尚樹

2024/09/01
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 一言で「めまい」と言っても、色々なめまいがあります。回転性めまいに浮動性めまい、体を動かした時だけ起こるめまいに常時持続するめまい、頭痛や難聴や耳鳴りなど他の症状を伴うめまいに他の症状を伴わないめまいなど。
 では、めまいが起こった時に何科を受診したら良いのでしょうか?めまいの60~70%は耳に原因があるめまいと言われており、難聴や耳鳴りなどの耳症状を伴うめまいや日常生活に支障が無い程度の軽いめまい(安静にすれば短時間で止まるめまい)であれば耳鼻咽喉科を受診して頂ければよいと思います。
 一方、3割強のめまいは耳以外に原因があるめまいであり、特に脳に原因があるめまいは緊急性が高い場合が多いです(めまいの6~8%)。身動きが取れない、目も開けられないような重いめまいは脳神経外科や脳神経内科を受診して頂き、脳梗塞などの脳疾患が無いかどうかを調べて貰う必要があります。他に脳に原因があるめまいを疑う症状としては、激しい頭痛、手足が動かしにくい、ろれつが回りにくい、目の前が真っ白や真っ黒になり意識が遠のいた(または意識を失った)などがあります。
 耳にも脳にも異常が無いめまいも存在します。自律神経障害(いわゆる立ちくらみで、体を起こしたり立ち上がるとめまいを感じる)、極端な低血圧や高血圧、不整脈、糖尿病による神経障害、甲状腺機能障害などで、内科が専門科になります。内科疾患によるめまいは、めまいの6~7%と言われています。
 様々な診療科を受けたにも関わらず異常が見つからない原因不明のめまいも存在します(めまいの20%程度)。頸性めまい(首を動かすと血管や自律神経が刺激されてめまいを起こす)や心因性めまい(こころの問題でめまいを感じる)が隠れている事もあります。整形外科で頚椎症の有無を調べて貰ったり、心療内科でご相談されると良いと思います。

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