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腰椎変性疾患
腰椎症(変形性腰椎症)、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎すべり症、などがあります。
ほとんどの症状は、脊髄から枝分かれした神経の束(馬のしっぽに似ているため、“馬尾”と呼ばれる)が圧迫されることによって起こります。
腰椎症(変形性腰椎症)
腰椎の椎間板や椎骨が加齢に伴って変性/変形することで、脊柱管や椎間孔が狭くなる状態です。
腰椎MRIで認められても、症状が軽度であれば治療を必要としません。
腰椎椎間板へルニア
下肢の痛み、しびれ、筋力低下などがあります。1つの神経根症状を来すことが多いです。
腰椎すべり症
隣接する椎体が前後にすべることによって、足の痛み・しびれ・筋力低下を引き起こす病気です。
変性すべり症と分離すべり症があり、正確な鑑別にはCT撮影が必要です。
腰椎変性すべり症は第4腰椎に多く、閉経後の女性に多いです。
腰椎分離すべり症は椎弓の疲労骨折で、第5腰椎に多いです。男性に多く、6~20歳の学童期・青年期に好発します。
脊柱管狭窄症
脊柱管が狭窄する病態の総称で、狭窄の原因は様々です。
頚部または腰部に生じることが多く、手がしびれる、細かい作業ができなくなる、ふらつく、手足の脱力などといった脊髄症状や、足の痛み、しびれ、筋力低下、排尿や排便がしにくくなる、馬尾症状を生じます。
腰部脊柱管狭窄症に特徴的な症状として、しばらく歩くと足がしびれてだるくなり歩けなくなる間欠性跛行や、排尿や排便がしくくなる膀胱直腸障害があります。
腰椎圧迫骨折
主な原因は骨粗鬆症と外傷です。
骨粗鬆症に対する治療薬には、活性型ビタミンD, ビスフォスフォネート、副甲状腺ホルモン剤などの注射製剤、などがあります。 手術治療としては骨折した椎体に骨セメントを充填する経皮的椎体形成術があります。